電線に木がかかっている時の連絡先は?費用負担と注意点|岡山
「庭の木の枝が、いつの間にか電線にかかっている」「風が吹くたびに枝が電線をこすっている」。気づいたとき、真っ先に浮かぶのは「どこに連絡すればいいのか」「切る費用は誰が払うのか」という疑問ではないでしょうか。
この記事では、岡山県全域で伐採・剪定・危険木の伐採を手がける岡山伐採センターが、電線に木がかかっているときに最初にすること、電線の種類ごとの連絡先、費用の負担について通信会社が公表している内容や自治体の回答から分かることを整理してご説明します(2026年11月時点の情報です)。
最初にすること|木にも電線にも触らない
枝が電線にかかっているのを見つけたら、まず木から離れてください。枝を引っぱって外そうとしたり、のこぎりや高枝切りバサミで切ろうとしたりするのはやめてください。
電線や木から火花・煙・火が出ている、人が電線や木に触れてけがをした・倒れている、といった場合は、近づかずにすぐ119番へ通報してください。
岡山県を含む中国地方の電線を管理している中国電力ネットワークは、「電線に,木や看板,アンテナなどが触れていたり,電柱が傾いていたりしているのを見つけたときは,すぐに中国電力ネットワークまでご連絡ください」と呼びかけています。切れたり垂れ下がったりした電線については、「感電のおそれがあり大変危険です」として、近づいたり触れたりしないよう案内しています(出典:中国電力ネットワーク「災害に備えて」)。
枝がかかった状態の木を揺らすと、枝が電線を引っぱったり、切った枝が別の電線に落ちたりすることがあります。「ほんの少し触れているだけだから」と思っても、ご自分で外すのは避け、電線を管理している会社に連絡するところから始めてください。
その線は誰のもの?電気の線と通信の線で連絡先が違います
電柱には、電気を送る線のほかに、電話や光回線などの通信ケーブルが架かっていることがあります。どちらの線に枝がかかっているかによって、連絡先が変わります。
電気の線|中国電力ネットワーク
岡山県内で電気を送る線や電柱を管理しているのは、中国電力ネットワークです。同社のお問い合わせページでは、「停電,電柱・電線等の電力設備」に関する問い合わせを、チャットと電話で受け付けています(出典:中国電力ネットワーク「お問い合わせ」)。電話の番号は地域ごとに分かれており、受付時間は9時00分〜17時00分(土・日・祝日・年末年始・5/1を除く)、「停電などの緊急のご用件については受付時間外も承っております」とされています(出典:中国電力ネットワーク「ネットワークセンターのお問い合わせフリーダイヤル」)。番号は、同社公式サイトの「お問い合わせ」ページから進める「お問い合わせフリーダイヤル」の一覧に、お住まいの市町村ごとに載っています(岡山県内は岡山・津山・倉敷などのネットワークセンター別で、どの番号もネットワークサービスセンターにつながると案内されています)。
同じページには、電気料金や電気の契約に関する問い合わせは、契約先の小売電気事業者へ連絡するよう書かれています。電線や電柱のことは中国電力ネットワーク、料金や契約のことは契約している電力会社、と窓口が分かれている点に気をつけてください。
電話・光回線の線|NTT西日本など通信会社
NTT西日本は、お問い合わせ一覧で「電話線の垂れ下がり、電柱の破損など不安全な設備を発見した場合」の窓口を設けています。電話の場合は局番なしの113、ひかり電話・携帯電話・PHSからは0120-444113で、受付は24時間(音声ガイダンスによる録音受付)、故障修理などの対応は午前9時〜午後5時とされています。緊急対応が必要な場合はオペレーターが受けるので音声ガイダンスに沿ってほしい、とも書かれています。インターネットでの受付もあります(出典:NTT西日本「お問い合わせ一覧」)。
ケーブルテレビなど、NTT西日本以外の会社の線である場合もあります。その場合は、その線を管理している会社への連絡になります。
どちらの線か分からないとき
ここからは当社の考えです。電柱の線は何本も並んでいることが多く、地上から見ただけでは、どれが電気の線でどれが通信の線か、見分けがつかないことがよくあります。分からないからといって、近づいて確かめる必要はありません。
見分けがつかない以上、どの線も電気の線かもしれないと考えて触らずにおき、まず中国電力ネットワークに状況を伝えて相談すると安心です。連絡するときは、次のことが分かっていると話が早く進みます。
- 場所(住所や、近くの目印になる建物)
- 枝が電線に触れているのか、触れそうなのか
- 電線が切れている・垂れ下がっている・電柱が傾いているといった様子があるか
- 木がどこに生えているか(ご自宅の敷地、お隣、道路沿いなど)
枝を切る費用は誰が負担する?
「電線にかかった枝は、電力会社が無料で切ってくれる」と考えている方もいらっしゃいますが、そうとは限りません。ここでは、公表されている資料で確かめられることだけを整理します。
木の管理は持ち主の側の話になる
民法第七百十七条は、土地の工作物の設置や保存に瑕疵があって他人に損害を生じたときの占有者・所有者の責任を定めており、第2項で「前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する」としています。木の植え方や支え方に瑕疵があって他人に損害が出たとき、その木の占有者(占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたときは所有者)の責任が問われることがある、という規定です。
NTT西日本は、樹木の伐採・せん定の手配をお客さまにお願いしている
NTT西日本は2024年6月3日付のお知らせで、お客さまが所有する樹木の倒木や接触などで同社の設備に損傷やサービスの中断が起きた場合、「民法717条に基づき、電気通信サービスの復旧に要する費用をお客さまにご請求させていただく場合がございます」としています。そのうえで、樹木の伐採・せん定の手配をお客さまにお願いしたいとしています(出典:NTT西日本「電気通信設備保護のための樹木伐採・せん定に関するご協力のお願い」)。
同じお知らせには、申し出を受けて同社がやむを得ず伐採・せん定をした場合は、その作業の費用を請求すること、作業後の木くずなどの廃棄はしないこと、作業が難しい場合はお客さまに専門業者の手配をお願いすることがある、とも書かれています。
中国電力ネットワークの場合|境港市の回答では「所有者へ伐採をお願い」
中国電力ネットワークの管内にある鳥取県境港市は、2023年度に市民から寄せられた「枝と電線の接触」についての提案への回答で、枝木の電線への接触は同社が対応しており、日々のパトロールに加えて、「接触する恐れがある枝木があれば、所有者へ伐採をお願いすることとなっております」と説明しています(出典:境港市ホームページ「令和5年度 市民の声提案箱 回答」)。これは市の回答で、中国電力ネットワークが費用の負担について公表した文書ではありません。
電気の線に触れている枝を誰がどこまで処理するか、費用がかかるかどうかは、確認できた資料からは分かりません。実際の取り扱いは、連絡したときに中国電力ネットワークへ確認してください。当社としては、敷地の木そのものを伐採したり、伸びた枝を剪定したりするのは、持ち主の側で手配することになると考えて準備しておくと、あとで慌てずに済むと考えています。
借家や賃貸住宅の庭の木であれば、伐採や剪定を頼む前に、家主さんや管理会社にご相談ください。
伐採業者に頼むときの順番
電線にかかった木を片付けるときは、次の順番で進めるのが安全です。
1. 電線を管理している会社に連絡する
まずは前の章の窓口へ連絡し、電線の側で必要な対応や、木に手を付けてよいかどうかを確認します。電線が切れている・垂れ下がっている場合は、業者を呼ぶより先に、この連絡を済ませてください。
2. 伐採業者に現地を見てもらう
そのうえで、木を根元から伐採するのか、電線に届かない高さまで枝を落とすのかを決めます。当社にご相談いただいた場合は、現地で電線との距離や木の状態を確認し、どんな作業が必要かをご説明します。
3. 必要な安全措置の段取りを決める
電線の近くで作業するときは、安全のための準備が必要になることがあります。中国電力ネットワークは、建設工事などを行う事業者には「防護管取付などの安全措置を講ずる義務」が課せられていると案内しています(出典:中国電力ネットワーク「配電線(電柱)付近での作業」)。防護管の申し込みや費用の扱い、どの手配を誰が行うかは、電線・隣家・道路に近い木の伐採|事前に必要な確認と段取りで詳しくご説明しています。
電線のすぐそばにあってそのまま倒せない木は、上から少しずつ切り下ろす方法になります。工法の違いは岡山でクレーン・高所作業車を使う伐採|特殊伐採の工法と費用をご覧ください。
電線にかかる前にできること
電線にかかってから対処するより、かかる前に枝を整えておくほうが、手続きも作業もずっと簡単です。
- 電線の方向へ伸びている枝がないか、年に一度は見上げて確かめる
- 台風や強風の季節の前に、電線や屋根の上に張り出した枝がないかを確かめ、電線の近くの枝は業者に整えてもらう
- 電線に近い木が大きくなり続けているなら、剪定で抑えるか、伐採に切り替えるかを考える
電線の近くの剪定・伐採は、ご自分では行わず、連絡・相談から始めてください。
中国電力ネットワークは「災害に備えて」の中で、台風のときは庭木などが風に飛ばされやすいとして、庭木の枝も点検しておくよう呼びかけています。台風前に見ておきたい点は台風・大雨の前にやっておきたい庭木の危険チェックリストにまとめています。剪定で抑えるか伐採するかで迷う場合は、庭木を伐採するか剪定するかの判断基準も参考になります。
なお、電柱そのものにつるやつたが巻き付いている場合について、中国電力ネットワークは、つる・つたが電線や設備に触れると「漏電の原因になることがあります」と案内しています(2026年度は写真投稿の企画を実施していましたが、実施期間は終了しています。出典:中国電力ネットワーク「つる・つた写真投稿のお願い」)。電柱に巻き付いたつるも、ご自分で引きはがさないでください。
電線と木についてよくあるご質問
電線から離れたところの枝だけなら、自分で切ってもいいですか?
電線にかかっている木は、どこを切っても木全体が揺れ、電線にかかった枝が動くことがあります。電線に触れている木には手を付けず、先に電線を管理している会社へご連絡ください。
お隣の木の枝が電線にかかっています。どうすればいいですか?
電線の危険については、木の持ち主が誰であっても、見つけた方から電線を管理している会社へ知らせることができます。木そのものの扱いはお隣との話になりますので、枝の扱いのルールは隣家から越境した枝は切っていい?もあわせてご覧ください。
台風で木が倒れて電線に寄りかかっています
倒れた木には近づかず、すぐに中国電力ネットワーク(電話線であればその通信会社)へご連絡ください。倒れた木の片付けや、責任・保険の考え方は倒木の処理は誰がする?台風で倒れた木の撤去・責任・保険でまとめています。
伐採の費用はどのくらいかかりますか?
木の高さや太さに加えて、電線との距離や、そのまま倒せるかどうかで手間が大きく変わります。目安は料金ページに載せていますが、電線の近くの木は現地を見てからのお見積りになります。現地調査・お見積りは無料で、追加が必要な場合も必ず事前にご説明してから進めます。
電線に木がかかったら「触らず・連絡・それから伐採」
電線に木の枝がかかっているのを見つけたら、まず木にも電線にも触らず、電気の線なら中国電力ネットワーク、電話の線ならNTT西日本など、その線を管理している会社へ連絡します。どちらか分からなければ、まず中国電力ネットワークに相談すると安心です。そのうえで、電線の側でどこまで対応してもらえるかを連絡の際に確かめ、木の伐採や剪定は持ち主の側で手配することになると考えて、早めに段取りを決めておくと慌てずに済みます。
岡山伐採センターは岡山県全域に出張し、電線の近くにある木の危険木伐採や剪定、切った枝や幹の処分までまとめてご相談いただけます。木の高さや電線との位置関係を、お電話でお聞かせください。
出典:中国電力ネットワーク「災害に備えて」「お問い合わせ」「ネットワークセンターのお問い合わせフリーダイヤル」「配電線(電柱)付近での作業」「つる・つた写真投稿のお願い」/NTT西日本「お問い合わせ一覧」「電気通信設備保護のための樹木伐採・せん定に関するご協力のお願い」(2024年6月3日)/境港市ホームページ「令和5年度 市民の声提案箱 回答」(いずれも2026年11月閲覧)。民法第七百十七条は e-Gov法令検索の条文によります。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。窓口の番号や受付時間は変わることがありますので、連絡の前に各社の公式サイトでご確認ください。岡山県外の方は、お住まいの地域の送配電会社・通信会社にご確認ください。